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在職老齢年金が2026年4月に改正!
働きながら年金をもらう人は必読

📅 2026年5月10日⏱ 読了目安:約8分
ぽすけ

「働きながら年金をもらっているけど、なぜか年金が少ない…」「もっと稼ぎたいけど、年金が減るから働くのをセーブしている」——そんな経験はありませんか?

これは在職老齢年金という制度が原因です。収入と年金の合計が一定額を超えると、年金の一部が自動的に止められる仕組みになっています。

しかし、2026年4月からこの制度が大幅に改正されました。これまで基準だった「月51万円」が「月65万円」に引き上げられ、多くの方が年金を減らされずに働けるようになっています。

この記事では、改正の内容・具体的な計算例・誰が影響を受けるかをわかりやすく解説します。

ぽすけ
「年金が減るのがイヤで、給料を抑えて働いていた」という方、2026年4月以降はその必要がなくなっているかもしれません。まずはしくみを確認してみましょう。
📋 この記事の目次
  1. 在職老齢年金とは?基本のしくみ
  2. 2026年4月の改正で何が変わった?
  3. 計算方法と具体例
  4. 改正の影響を受ける人・受けない人
  5. 知っておきたい注意点
  6. まとめ

在職老齢年金とは?基本のしくみ

「働きながらもらう年金」は減ることがある

在職老齢年金とは、65歳以上の方が会社員として働きながら老齢厚生年金を受け取る場合に適用されるルールです。

毎月の給料(賞与含む)と年金額を合計した金額が、一定の基準額を超えると、超えた分の半分が年金から差し引かれます。

📌 在職老齢年金のポイント
  • 対象は65歳以上で厚生年金に加入しながら働いている方
  • カットされるのは老齢厚生年金(2階部分)のみ。国民年金(老齢基礎年金)はカットされない
  • 収入+年金の合計が基準額を超えた場合のみ減額される
  • 自営業・フリーランスの方は厚生年金に加入しないため、この制度の対象外

なぜこのような制度があるの?

もともとは「現役で稼いでいる高齢者には年金は不要では?」という考えから設けられた制度です。しかし近年は、人手不足が深刻になる中で「高齢者が年金カットを恐れて働くのを抑制している」という問題が指摘されていました。

そのため今回の改正では、できるだけ多くの方が安心して働き続けられるよう、基準額が大幅に引き上げられました。

2026年4月の改正で何が変わった?

基準額が「51万円」から「65万円」に引き上げ

最大のポイントは、年金がカットされる基準額が月51万円から月65万円に引き上げられたことです。

📊 改正前後の比較
  • 改正前(2026年3月まで):給料+年金の合計が月51万円を超えると、超えた分の半分がカット
  • 改正後(2026年4月から):給料+年金の合計が月65万円を超えた場合のみ、超えた分の半分がカット

基準額が14万円も引き上げられたことで、合計収入が月65万円以下の方は年金が満額受け取れるようになりました。

ぽすけ
「51万円から65万円」というのは月額です。年額に換算すると、カットされにくくなる金額の幅は年間168万円も広がったことになります。これは大きな改正です!

改正の目的は「高齢者がもっと働きやすい社会へ」

政府は「エイジレス社会」の実現を目指し、年齢に関わらず意欲のある方が働き続けられる環境を整えることを目的としてこの改正を行いました。年金カットを気にして労働時間を減らしていた高齢者が、自分の意志で思い切り働けるようになることを狙っています。

計算方法と具体例

支給停止額の計算式

年金がカットされる金額(支給停止額)は、次の式で計算します。

📐 支給停止額の計算式(2026年4月以降)

支給停止額(月額)=(給料+年金 − 65万円)÷ 2

※「給料」は、月給+その月に支払われた賞与の12分の1を合計した「総報酬月額相当額」を指します。

【具体例①】改正で年金が満額に変わったケース

👤 Aさんの例:月収40万円、年金(老齢厚生年金の基本月額)12万円
  • 給料+年金 = 40万円+12万円 = 52万円
  • 改正前(基準51万円):52万円−51万円=1万円の超過 → 5,000円カット(年間6万円の損)
  • 改正後(基準65万円):52万円は65万円以下 → カットなし・満額受給

Aさんのように「合計が52〜64万円台」の方は、改正後に年金が満額に戻っています。

【具体例②】改正後もカットが続くケース

👤 Bさんの例:月収55万円、年金15万円
  • 給料+年金 = 55万円+15万円 = 70万円
  • 改正後(基準65万円):70万円−65万円=5万円の超過 → 2万5,000円カット(年間30万円の損)
  • 改正前(基準51万円):70万円−51万円=19万円の超過 → 9万5,000円カット(年間114万円の損)

Bさんのように合計が65万円を超える場合はまだカットが続きますが、カット額は大幅に減少しています(年間84万円分の改善)。

【具体例③】カットがゼロになるボーダーライン

💡 満額受給できる条件(2026年4月以降)

月給(総報酬月額相当額)+年金(基本月額)の合計が65万円以下であれば年金は全額受け取れます。

例:年金12万円の方なら、月給が53万円以下であれば満額受給可能。

ぽすけ
自分が現在カットされているかどうかは、日本年金機構から届く「年金振込通知書」に記載があります。「支給停止額」の欄がゼロかどうか確認してみましょう。

改正の影響を受ける人・受けない人

影響を受ける(恩恵を受ける)方

✅ 今回の改正でメリットがある方
  • 65歳以上で会社員(厚生年金に加入)として働いている方
  • これまで給料+年金の合計が51〜64万円台だった方(→改正後は満額受給に)
  • 合計が65万円を超えていた方(→カット額が減る)
  • 「年金が減るから」と意識的に働く時間を抑えていた方

影響を受けない(制度の対象外)方

❌ 今回の改正が関係ない方
  • 自営業・フリーランス・農業など:厚生年金に加入していないため在職老齢年金の対象外
  • 会社員でも給料+年金の合計が65万円以下の方:改正前からカットなしで影響なし
  • 老齢厚生年金(2階部分)を受け取っていない方:例えば国民年金のみ加入だった方
  • 65歳未満の方:60〜64歳は別の制度(低在老)が適用、基準額が異なる

知っておきたい注意点

注意① 手続きは不要。自動的に反映されます

改正は自動的に適用されます。特別な手続きをしなくても、2026年4月以降の年金振込から新しい基準で計算されます。「申請しないと損」ということはないので安心してください。

注意② カットされるのは老齢厚生年金のみ

在職老齢年金の対象は老齢厚生年金(2階部分)だけです。国民年金(老齢基礎年金・1階部分)はどんなに働いていても減額されません。「年金が全部カットされるかも」という心配は不要です。

注意③ 65歳未満の「低在老」は別制度

60〜64歳の方が厚生年金に加入しながら特別支給の老齢厚生年金を受け取る場合は「低在老(低い在職老齢年金)」という別の制度が適用されます。こちらの基準額は今回の改正の対象外のため、別途確認が必要です。

注意④ 繰下げ受給との組み合わせに注意

「在職老齢年金でどうせカットされるなら、繰下げ受給して増やしてからもらおう」と考える方もいます。ただし、繰下げ受給中は年金を受け取れないため、カットの有無に関係なく「受給しない期間」が生じます。繰下げと在職老齢年金のどちらが有利かは個人の状況によって異なりますので、年金事務所への相談をおすすめします。

ぽすけ
「繰下げするか、在職中に受け取るか」の判断は、健康状態・配偶者の状況・今後の就労予定など複数の要素が絡み合います。迷ったら年金事務所(予約不要)に相談するのが一番確実です。

📝 まとめ

  • 在職老齢年金とは、65歳以上の会社員が厚生年金をもらいながら働く場合に、給料+年金が基準額を超えると年金の一部がカットされる制度
  • 2026年4月の改正で基準額が月51万円→月65万円に引き上げられた
  • 給料+年金の合計が月65万円以下の方は年金が満額受給できる
  • カットがある場合も「超えた分 ÷ 2」なので、年金が完全になくなることはない
  • 手続きは不要で、2026年4月分から自動的に新基準が適用される
  • 自営業・フリーランスはこの制度の対象外。国民年金(老齢基礎年金)もカットされない

今回の改正は、「年金が減るから働く時間を抑えていた」という高齢者にとって、大きな追い風です。まずは自分の給料+年金の合計を計算してみて、改正前と改正後でどう変わるか確認してみましょう。

ぽすけ
年金のことは難しく感じますが、一つずつ確認すれば必ず理解できます。「自分は今いくりカットされているか?」を年金振込通知書で確認することが第一歩です!
💡 年金・老後資金についてもっと詳しく知りたい方は「老後資金はいくら必要?年金の受け取り方と準備の始め方」もあわせてご覧ください。繰下げ受給・NISA・iDeCoとの組み合わせについても解説しています。
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